歯髄由来幹細胞上清液
歯髄由来の幹細培養上清液は、ヒトの歯の中心にある神経部分(歯髄細胞)から採取した幹細胞の培養上清液です。固いエナメル質・象牙質に囲まれた部分にあるため、外部からの影響を受けにくく、非常に質がよい幹細胞を含んでいると言われています。赤ちゃんから老人までどの年齢層のヒトも歯髄幹細胞はありますが、若い細胞のほうが成長因子を多数含んでいるため、幹細胞培養上清液として使用する際には、乳児の歯(乳歯)を使用します。
幹細胞治療も幹細胞培養液治療も、細胞を修復したり再生したりする力を応用する点では同じですが、決定的に違う部分があります。
それは、幹細胞治療は、患者自身の幹細胞であるのに対し、幹細胞培養上清液は、ヒト由来ですが、他家の幹細胞を培養した際の上清液を使う点です。
幹細胞と同様に、厳重に管理された培養施設で製造され、ウイルス検査をはじめ、安全性にも問題ない臨床医療品ですので、幹細胞治療と同様に、安心して治療をうけることができます。
幹細胞培養上清液には、培養の際に放出されたサイトカインや成長因子が多く含まれており、症状によっては、幹細胞治療に近いレベルでの効果が期待できます。
サイトカインとは免疫に関与する低分子(小さい分子量)の特定のタンパク質の総称のことです。サイトカインには免疫や炎症に関与する物質が多く、主として特定の細胞間の情報伝達を担っています。さらに、細胞同士の相互作用や情報の伝達と交換、細胞動態にも影響を与えており、細胞の生存や正常な維持に欠かせない物質です。
培養上清には、幹細胞から分泌されたさまざまなサイトカインが豊富に含まれています。サイトカインは、細胞から分泌されるタンパク質で、細胞の増殖や分化などを調節する働きを 持ち、体内の損傷を受けた組織や細胞の機能回復に重要な役割を果たしています。サイトカインを豊富に含む培養上清液は、老化などにより衰えた細胞の回復に関与されるとされ、健康と美容に対する効果が期待できます。
①担当医師の問診を受けていただきます。
②治療に対する説明、同意書にサインをいただきます。
③培養上清を点滴(静脈投与)行います。
④治療終了となります。
治療について
ゆっくりと静脈内に投与します。培養上清液には 多種多様のサイトカインが豊富に含まれていることから、体内の損傷している部位の細胞が活性化し、さまざまな組織機能を老化現象から強く引き戻すことが期待されます。
所要時間
30分~60分
培養上清の投与に注意が必要な方
妊娠中、またはその可能性がある方、授乳中の方、小児喘息など、アレルギー体質の方、薬物へのアレルギーを有する方
【肝不全・肝硬変に対する再生療法-最先端の今】
開発中の肝再生医療 乳歯歯髄由来幹細胞の培養上清(SHED-CM)を用いた肝再生療法の可能性
伊藤 隆徳(名古屋大学 大学院医学系研究科消化器内科学), 武藤 久哲, 田中 卓, 中村 正直, 本多 隆, 石上 雅敏, 藤城 光弘
臨床消化器内科(0911-601X)36巻13号 Page1653-1659(2021.11)
論文種類:解説/特集
<文献概要>
ヒト脱落乳歯歯髄由来幹細胞(SHED)は,優れた増殖能と多分化能を示す間葉系幹細胞(MSC)の一種である.その無血清下における培養上清(SHED-CM)はHGFをはじめとした成長因子など多くの液性因子を豊富に含んでおり,多くの難治性疾患に対して有望な治療法となる可能性がある.急性肝不全(ALF)や肝硬変においても,動物モデルを用いた研究にてSHED-CM静脈内投与は,肝内における抗炎症・抗線維化,腸管バリアの保護などによる多面的な病態改善効果を示す.さらにSHED-CM内に含有される肝炎病態改善に重要な因子であるMCP-1・sSiglec-9は肝内マクロファージ極性を転換することにより,肝細胞の保護・再生効果を示すことが明らかとなってきた. 2022053559, DOI:10.19020/CG.0000002030
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